ホンダのプラグインハイブリッド車である「クラリティPHEV」は
海外展開において日本国内販売台数の数倍を売り上げ、ホンダの先進環境対応車として
特にアメリカ国内において一定の地位を得ています。
クラリティPHEVはガソリンエンジンとバッテリーの電力によって走る低燃費車で、
電気のみの走行も可能となっており、このクラリティPHEVとほぼ同一の
ボディとプラットフォームを使用した燃料電池車は国内だけでなく
海外展開され、電気自動車はアメリカのカリフォルニア州でのみ販売されています。
クラリティPHEVの燃費はアコードハイブリッドよりも重い関係で、
日本国内の燃費モードにおいては28.0km/lと31.4km/lのアコードハイブリッドよりやや劣るものとなっています。
また現在海外展開のみになっている2018年型(日本仕様のフルモデルチェンジ型)アコードハイブリッドは
25,320ドル、クラリティPHEVは33,400ドルと、8080ドルほど高価格ですが、
340マイルもの距離を電気のみで走行できる点が大きなメリットとなっており、
価格から見たメリットは非常に大きくなっていると言えます。
なお、日本仕様の旧型アコードハイブリッドは3,850,000円(低価格グレード)
日本仕様のクラリティPHEVは5,880,600円と、
アコードハイブリッドとクラリティPHEVとの価格差は
アメリカ仕様のほうが圧倒的に小さくなっており、
アメリカホンダとしてもかなり薄利多売と言える部分はあります。
やや実験的な性質を持つクラリティPHEVがアメリカで成功している理由として、
4ドアセダンのスタイルと実用性を確保しているという点があり、
ライバル車種のトヨタプリウスPHV(海外展開名はプリウスプライム)が
4人乗りなのに対して5人乗りとなっています。
また、セダンタイプを採用したメリットはアメリカ市場での支持の高さ、
SUVタイプやミニバンタイプなどと比較して技術的なハードルの低さなどもあります。
日本ではセダン市場はあまり大きくなく、セダン自体の販売台数が低迷している中、
ホンダがセダンでプラグインハイブリッドを販売したのは
アメリカ市場を第一に考えた結果とも言えます。
過去のハイブリッドカーでは日本国内向けのサイズにした関係で
アメリカ販売で苦戦していましたが、クラリティPHEVはアメリカ向けのサイズとし、
デザイン的な面やサイズ的な面の解決、ライバル車などとの価格関係などを
考え抜いた結果とも言えるもので、海外展開で大半の利益を稼ぐ
ホンダならではの成功例と言えるでしょう。
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