ニュージーランドで雑貨屋を経営されている日本人の方の
貴重な体験談をお寄せいただきました。
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3年前に海外進出をし、ニュージーランド北島にて小さな雑貨屋を経営しております。
ニュージーランドは、ご存知の方も多いかと思いますが、
夏がやや弱いものの四季があり、山や川といった雄大な自然と
ハイテクが集まる都会が両方存在する日本によく似た国です。
人口など明らかに違う部分もあるものの、充実した公共交通機関や
レストランでの食事の味など、住んでいると
様々な部分でその類似性を感じることとなりました。
海外進出の際には、そういったことをまだよく分からなかったために
外国人ウケのしそうな日本らしい様々な雑貨を売っていたのですが、
実績が伸び悩んだために海外進出のプランを方向転換、
その際に意識したのは、ニュージーランドに日本と同じく四季があることです。
春には、桜や花を彩ったお弁当箱や敷物を
夏には、扇子や動物の虫除け、すだれなどを
秋には、紅葉をあしらった便箋や夜の読書用の置き提灯を
冬には、小型の七輪、小さいこたつなどを
それぞれ並べ、季節ごとに入れ替えるようにしたところ売り上げがぐっと伸びました。
日常必需品ではないけれどそれなりに使える物を並べ、
季節で変える手間などそれほど大きくはありません。
しかし一方でそのリターンはかなりのものだったのです。
もちろん毎日何個、何十個と売れるわけではありませんが、
物珍しさに実用性が加わった結果でしょうか、
一年を通して安定した売り上げを出すこともできるようになり、
海外進出は成功といっても過言ではない成果を得ています。
ここで重要だったのは、ニュージーランドに海外進出するという
選択だったと今になって考えています。
四季がない国、例えばイギリスなどでは、
売れる物も限られるため店の品揃えも固定化され、
すぐに飽きられてしまったでしょう。
四季があってもそこまで豊かではない国、
アジアやアフリカの発展途上国では、実用性や物珍しさがあっても
ほとんどの人の手に届かず、物が売れなかったでしょう。
四季があり、ある程度豊かで、使えると言っても
嗜好品に近いものを買う余裕のある人が多い、
そんなニュージーランドであったからこそのこの結果であり、
私は幸運だったのかなと考えています。
海外進出の際には、その国の風土や国民性に合った
様々な物の売り方を勉強することになります。
しかしながら、日本に似たような特徴を持つ国では、
日本で培われた何が売れるかという情報を応用するようなことも
できるのだといったことをこの経験で体感した次第です。