日産の電気自動車リーフは2010年の発売時点から海外展開を行っており、2014年には
電気自動車のグローバルシェア45%となるなど、特に海外で成功を収めています。
また、2018年にノルウェーでは電気自動車だけではなく
自動車販売台数でトップの販売を記録しています
リーフはまだそう多くないガソリンエンジンを一切搭載しない電気自動車では
比較的コンパクトなサイズとなっており、手に届きやすい価格であることや
取り回しの良さなども成功の一因と言えるでしょう。
アメリカのテスラではかなり大型の電気自動車を海外展開しており、
リーフ以上の出力や航続距離の長さがセールスポイントとなっていますが、
販売台数的にはリーフにはかなわないのは価格的な理由と各国の道路事情に
マッチしているとは言い難い部分があると言えます。
また、自動車の重量税の区分が国によってはバッテリー搭載のため重量のある
電気自動車ではかえって税金が高くなってしまうということもありますが、
リーフは比較的コンパクトなため、重量別の税制では税金が安くなるというメリットもあります。
リーフの海外展開の成功には自動車そのもののサイズの良さがあると言えますが、
トヨタの初代プリウスやホンダの二代目インサイトなどの当時先進的だった
ハイブリッドカーは日本の5ナンバー規格に収まるサイズになっており、
海外で使用するには狭いという弱点とサイズによる非力さという弱点があったようで、
海外展開において大ヒットとはなりませんでした。
なお、二代目プリウスは3ナンバーサイズになり、エンジンやモーター出力を強化して
大ヒット車となりました。そのあたりの経緯をうまく日産は研究したのか、
リーフ発売前の実験車両は5ナンバー車ベースで試作されていましたが、
完成型であるリーフは3ナンバーサイズで登場しています。
また、出力そのものは109馬力(初代型)とそれほどではありませんが、
モーターならではの加速力の高さなどもありハイブリッドカーと比べて
非力ではないところも大きなアピールポイントと言えます。
リーフは日本だけではなく、アメリカやイギリスでも製造できる点が強みで、
海外のそれぞれ異なる電力方式に対応したものを提供しやすくなっており、
市場のニーズや電力事情を研究した日産の成果が大きく現れていると言えるでしょう。
現在二代目のリーフが販売されており、初代から引き継いだ成功を収めていますが、
今後も電気自動車の代表格としてリーフはその名を残すでしょう。