2012年、イギリスの映画雑誌「Sight & Sound」が行った映画批評家や映画監督の投票で、「史上最高の映画」として認められた…という
世代間の断絶や家族の絆、老い、孤独といった普遍的なテーマを扱っている…
子供が成長し、親との距離が広がる現代的な家族の在り方を静かに描写
それは1953年…何十年も前…
ほぼ私の年齢に近い
自分たちの要求を次から次に主張する西洋の文化の中で、そんな昔の日本映画が世界ナンバーワンと認められたことに驚く…日本人としてとても嬉しく思う
自らの感情を押し殺したような日本人の姿
昔から私たち日本人に受け継がれてきた礼儀正しさや、相手を思いやる気遣いの姿勢を改めて大切にしていきたい…
改めて思いつつも、親に心ならずも不義理をした記憶、「〜しておけば…った」の念がよみがえる
親に対して疎遠になってしまった私を含め現代の生活の反映と言える…
意識的に親を疎んじているわけではなく、むしろ忙しさの中で親への思いやりが後回しになってしまった…
親孝行の対照的な人物として、亡くなった息子の未亡人である紀子(原節子演)というキャラクターが登場
彼女は、血のつながりがないにもかかわらず、義理の両親に対して親身に接している。この姿勢が、実の子供たちが両親に十分な配慮を欠いていたことをさらに浮き彫りにする
紀子の優しさと、実の子供たちの距離感の対比によって、「親に不義理をした」という感情がより強調されることになる
以前からよく聞いて知っていた
映画のタイトル
今回、私の子供時代の家の中、生活の様子、風景等思い出させてくれた
配役もドラマ等でよく見た…
往年の映画俳優と女優…
私の両親より少し上の世代〜明治から大正の人達
そしてその人達がまさにその頃懸命に生きていた頃…
日本が何もかも失ったにも拘らず
必死に這い上がろうとしていた
戦後間もない時期の日本の様子…
皆んな生きることに一杯一杯だった
映画の舞台は
広島から東京
老夫婦の旅…
その頃から20年くらいの時代のズレはあるが…
広島→東京→広島
学生から社会人になった折の
初めての「私の東京物語」に重なる
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「東京物語」
1953年の作品
監督: 小津安二郎
1903.12.12-1963.12.12
出演:
笠智衆
1904.05.13-1993.03.16
東山千栄子
1890.09.30-1980.05.08
原節子
1920.06.17-2015.09.05
杉村春子
1906.01.06-1997.04.04
山村聰
1910.02.24-2000.05.26
三宅邦子
1916.09.17-1992.11.04
香川京子
1931.12.05-
東野英治郎
1907.09.17-1994.09.08
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それにしても…
このドラマの「老夫婦」の年齢は
今では「まだまだ」「これから」の
60代後半…
この二人の年齢を私ははるかに超えた…
このところ…
家系、家族、親子…
子供たちとの付き合い方に付いて考えさせられることが増えたように思う