みなさんはハイチュウをご存知でしょうか。
ハイチュウは森永製菓が製造販売しているソフトキャンディで、
現在では日本のみならず、アジア、アメリカ、ヨーロッパで
販売されるなど海外展開を行っています。
しかし、ハイチュウは長い間海外展開は日本をはじめ
アジアにとどまっており、アメリカでは一部の日系スーパーの
隅に置かれるだけでした。これが変わったのはある一人の
メジャーリーガーの存在があります。
当時ボストンレッドソックスに在籍していた
田澤純一選手が先輩投手への差し入れとして
ハイチュウを持ち込んだところ、大好評、
田沢選手が購入する分だけでは賄えなくなり、
森永のアメリカ法人へ供給を打診するまでになりました。
現在ではそこからさらに派生し、複数のメジャーリーグチームに
公式に提供するまでになっています。
ハイチュウがメジャーリーガーに受けた理由。
それは今までアメリカにはなかったソフトキャンディという食感と、
甘すぎない味でした。海外のキャンディを食べたことがある方は
わかると思いますが、固く、強烈といえるまでに甘いのが特徴です。
そして、アメリカやヨーロッパの菓子はその強烈な甘さこそが通常です。
ハイチュウはそれらとは真逆の食感と甘さだったからこそ、
メジャーリーガーからアメリカ全土へと受け入れられたのです。
実は日本のお菓子は海外で人気です。
中国人はお土産に抹茶味のお菓子を大量購入しますし、
チョコレート菓子は本場であるはずの欧米人にも人気です。
彼らに理由を聞くとやはり甘みが強烈ではなく程よいものであることと、
コストパフォーマンスの良さが大きいようです。
そして現在、日本のお菓子を詰め合わせて海外に送る
サービスが好評を博しています。元々は海外在住の日本人向けの
サービスでしたが、徐々に外国人の利用が増えているとのことで、
どうやら日本人が持って行ったお土産や、日本に旅行した際に
食べたものを購入しているようです。
このように日本の菓子は海外展開できるだけの力を持つものが多くあります。
これまでは国内のパイだけで充分利益を上げられていたため、
日本の会社全体に言えることですが特定の分野を除いて海外展開には消極的でした。
しかし、今は内需だけでは利益を上げられない時代になっています。
世界的に有名なレッドブルはオロナミンCをモデルに作られたことは有名な話です。
これからは国内に安住せず、積極的に海外に出たものがオリジナルとして認識される時代なのです。