まず日本人が日本の底力を知るべき

私は現在30代の男性です。現在は中国に住んでいます。

大学卒業後に、サラリーマンとして働いていたのですが、海外生活に興味を持ち、退職後に中国に渡り、現在では中国で日本語教師を行いながら生活しています。こちらにきてすでに3年以上が過ぎました。

日本に住んでいる時は、まったく気づかなかったのですが、中国に来て日本を外から見ることができ、改めて日本の良さ、そして底力を認識することができました。

今日は、私なりに考える日本の底力とは何か、そしてそれをどのように発信していくかについて記したいと思います。

まず、日本の底力とは何でしょうか。
私が思う日本の底力を一言で記すと技術力と言えます。
しかし、技術力というだけでは表せないものがあります。
日本人の持っている気質、例えば丁寧さ、繊細さ、探究心すべてが技術力につながっているわけです。

中国に来て、ますます実感できたのがこの日本の技術力の高さです。

では、なぜ日本はこうした高い技術力を維持しているのでしょうか。

実は文化に大きく関係していると言えます。
日本には職人がたくさんいます。そして多くの人から尊敬されているのが職人です。
一つの道を究めることが美徳であり、そしてそれに大きな誇りを抱いているのが職人です。
自分に厳しく、お金には代えられない高い技術を提供するのが職人気質と言えるかもしれません。

一方で、中国には日本のような職人はいません。

例えば、家の修理に来た人がいるとします。
日本では、恥ずかしくない仕事を提供してこそ対価を得ることができると考えていますので、仕上がりをとてもきれいなものにします。
それは必須なことと言えます。

しかし、中国ではそうではなくて、とりあえずやればいいという考えの人がほとんどで、お金さえもらえれば仕事はやっつけでも良いという考えです。
つまり、簡単に言うと自分の仕事に誇りをもっていないと言えます。

実は、こうした物の考え方が技術力の差につながっていると言えます。
そしてこれこそが日本の底力ではないでしょうか。

残念ながら、多くの日本人がこのことを認識していません。

まずは海外に発信する前に、日本国内でこのことを認識できるようにするべきです。

そうすることによって、この日本のある種文化が守られ、さらにそれを続けていくことによって外に発信ができるはずです。   

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