海外進出成功事例として、岐阜県郡上市あるプラスチック製品メーカーの「八幡化成株式会社」をご紹介します。
八幡化成は1965年創業、岐阜県の中部郡上市で創業された従業員21名、資本金1200万円に及ぶプラスチック製品メーカーさんです。
半世紀以上もの歴史を持ち国内でもその品質には定評高いプラスチック製品メーカーさんではありますが、国内市場の縮小に危機感を感じ早々に世界市場への参入を考えた代表取締役社長 高垣 克朗氏は海外進出を決断しました。
八幡化成は、「上質で洗練されたデザインを人々の生活に」をコンセプトに誕生したブランドです。シンプルでムダがなく機能的、且つ、卓越したデザイン商品を生み出すブランドのセルテヴィエをはじめとするプラスチック製品や雑貨品の最先端の加工技術や自社独特のデザインが各国から注目され、ミュージアムショップやコンセプトショップ、百貨店などの有名チェーンストアと多く成約しています。そのような中で、八幡化成が海外進出を決めたのが、今から遡ること8年前、平成22年になります。
八幡化成が海外進出を決めた要因は、縮小傾向が続いていた国内市場に対して危機感を抱いたことからでした。平成22年、まずは八幡化成は自社の英語版HPの開設に着手します。さらに、翌年の平成23年1月には共同出展の形でメゾン・エ・オブジェ(フランス)に初めて出展し、1年後の平成24年にはメゾン・エ・オブジェに単独出展にこぎつけることができました。その結果、平成25年、26年にもこれが認められ出展を継続し欧州の卸業者との成約を得ることができました。さらに、平成24年8月にはニューヨークギフトショーに出展し、こちらもその後、平成25年、26年にも出展することによって、バイヤーからの知名度か格段に向上しました。゙八幡化成のこうした取り組みによって、商品が持つ歴史と品質を評価するヨーロッパやアジア圏等などの海外展開が可能になり、わずか21人の従業員数でありながら、八幡化成は徐々に知名度と販売数を伸ばしていきます。
八幡化成によるこれらの取り組みを可能にさせたのが、先ほど述べたJETROによる展示会出展サポートや地域資源活用事業、そして中小機構のハンズオン支援などを活用することによって可能となった現地に合わせた商品開発といった他の団体による支援事業です。同社は、とにかく人と人の繋がりを重要視しており、現地のトレンドやニーズを拾うには、やはり現地に出向くしかないとおっしゃっています。同社の代表者の方は、海外進出によって不足しているヒト・モノ・カネ・情報というものを認識し、それらを少しずつ解消した結果、自社の今があるとおっしゃっています。同社は業種・業態により方法は様々ですが、目指す市場の商慣習の把握から、⻑期的な視座をもって取り組む必要があると感じておられます。
同社は今後、これまでに引き続いて、常に海外進出先の現地のトレンドとニーズ把握し、現地のスタイルに合った製品作りと、知名度や取引先の拡大に向けて動いていくそうです。
(参考/引用元)
・八幡化成HP: http://www.hachimankasei.co.jp/index.html
・中小企業庁:
https://www.mirasapo.jp/features/policy/vol39/file/kaigaitenkai_6.pdf