海外進出成功事例として、愛媛県今治市にある船舶等配電盤メーカーの「渦潮電機株式会社」をご紹介します。

 

渦潮電機は年創業、愛媛県の東部今治市で創業された従業員907名、売上高227億円に及ぶ船舶等配電盤メーカーさんです。

創業から約半世紀が経ち、国内でもその品質には定評高い船舶等配電盤メーカーさんではありますが、早々と国内の船舶等の配電盤製造の成熟化とアジアでの造船の製造の好調を感じた小田雅人社長は海外進出を決断しました。

 

渦潮電機は平成15年から初の海外生産拠点を検討することとなり、社長による初のベトナムセッション参加を契機に、ベトナムへの海外進出の調査を開始します。そして、翌年にはこの調査を進ませ、見事現地での投資ライセンスを獲得。工場棟の工事を着工していきます。最終的に平成17年4月からベトナムでの工場操業を開始させました。この時従業員は35名での船出となりました。さらに、平成18年には第2期の工事を着工。さらに、現地作業員の技術力向上の甲斐もあって、製品の品質が安定し、その結果アジア圏における造船業との取引が拡大しました。そして、平成27年にはベトナムにおける操業10周年を迎え、従業員は200名を超えるまでに大きく発展を遂げることができました。そして、この時期になると、ベトナムでのパネル製造、中国での船舶電装設計・船舶電機修繕、シンガポールでの日本に次ぐ統括機能の確立、さらにフィリピンでのE-トライシクル事業という社内の分業体制を構築することに成功したのです。

この躍進を支えた鍵は、同社の作成するきめ細かい作業手順書にあると言えます。このきめ細かい作業手順書によって、現地法人においても技術の伝承を深いレベルまで行うことができたのです。国内工場と同じ生産工程、工具や生産整備を敷くことによって、現地で不具合等が発生したとしてもそこと共有して問題を解決することができました。この甲斐もあって、現在では企画・提案から設置、アフターサービスまで一貫した対応により、納入先からさらなる信頼を得て、受注を伸ばしています。

このような優秀な社員による確かな技術力によって、渦潮電機は取引先からの信頼を勝ち 取り、毎年、世界中で200隻以上の船舶に製品を納入し、国内シェアがナンバーワンとなることができました。同社は今後も引き続き、海外進出という過程から構築した分業体制をもとに、船舶等の計器の販路拡大目指し、独自路線で突き進むのではなく、JETROの相談窓口や既に進出している企業からの情報を積極的に利用することで、海外進出を行うそうです。

(参考/引用元)

・渦潮電機株式会社HP: http://www.bemac-uzushio.com/

・中小企業庁:

https://www.mirasapo.jp/features/policy/vol39/file/kaigaitenkai_30.pdf

 

 

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