海外進出成功事例として、沖縄県那覇市にある多孔質軽量発泡資材製造及びプラントメーカーの
「株式会社トリム」をご紹介します。
トリムは昭和49年創業、沖縄県の中心部那覇市で創業された従業員53名、売上高8億に及ぶ多孔質軽量発泡資材製造及びプラントメーカーさんです。
約半世紀以上もの歴史を持ち国内でもその品質には定評高い多孔質軽量発泡資材製造及びプラントメーカさんではありますが、廃ガラスの処理、水環境向上等に対する海外ニーズの高まりを感じた代表取締役会長 新城 博氏は海外進出を決断しました。
トリムは、廃ガラスを再生した多孔質軽量発泡資(人工軽石)「スーパーソル」、製造プラントシステムを主力製品として取り扱っています。全社員が価値観を共有できる会社を目指し、循環型社会への貢献と働く社員の限りないしあわせを追求するという企業理念の通り、同社の製品はリサイクル系のものが多く、まさに環境問題が注目されている現代において非常に存在感を放つものとなったいます。そのような中で、トリムが海外進出を決めたのが、今から遡ること4年前、平成26年になります。
トリムが海外進出を決めた要因は、資源のの無駄遣いが問題視され、環境に対する配慮というものが常日頃求められる昨今の世界情勢において、廃ガラスの処理、水環境向上等に対する海外ニーズの高まりを感じたことにあります。トリムは国内においてはどのように事業を進めていたのでしょうか。平成11年に、沖縄県八重瀬町に第1号の製造プラントを設置しました。そして、これらの功績が評価され平成12年にリサイクル推進功労者表彰「通商産業大臣賞」を受賞します。さらに、平成19年には「明日の日本を支える元気なモノ作り中小企業300社」 に選定されたり、「日本ものづくり大賞」特別賞を受賞したりなど国内において着実に優れた中小企業としての名声を得ることになります。一方でらトリムは自社の海外進出への足掛かりもしっかりと構築していきます。平成24年には大洋州島嶼国における廃ガラスリサイクル沖縄モデルの 導入案件化調査を実施しました。こうして、きちんとした事前調査を踏まえて、ついに平成26年台湾への製造プラントシステムの輸出を実施しました。こうした取り組みによって、商品が持つ歴史と品質を評価する欧州やアジア圏等などの海外展開が可能になり53人の従業員数でありながら、トリムは徐々に知名度と販売数を伸ばしていきます。
トリムによるこれらの取り組みを可能にさせたのが、経済産業省による技術研究開発等の補助事業や、JETROによる専門家派遣による相談支援や展示会出展への助成、JICAによるODA案件化調査事業といった他の団体とのネットワーク構築です。同社は、とにかく人と人の繋がりを重要視しており、海外進出の際に常に現地とのコミュニケーションを取ることを心がけていました。JICAやJETROによる海外進出の足掛かりとなる現地調査の支援やニーズの把握、そして経済産業省やJETROによる財政的な支援の元で、トリムは海外進出を果たしたのです。
同社は今後、これまでに引き続き高品質で安心と信頼を顧客に与えることができる主力製品の製造資材「スーパーソル」のみの輸出では、輸送費に多大なコストがかかるため、現地(海外)にスーパーソル製造プラントシステムを設置し、現地生産も目指していくそうです。
(参考/引用元)
・土佐電子HP: http://www.trims.co.jp/profile
・中小企業庁:
https://www.mirasapo.jp/features/policy/vol39/file/kaigaitenkai_49.pdf