ベトナムでは、急速な人口増加に伴い、交通整備も重要となっています。
また、その交通手段として、自転車から二輪車へと変化してきていますが
日本で培った二輪の販売金融サービスを海外展開して黒字化になっている企業があります。
信販会社の多くが、アジアを中心とした海外展開加速を事業戦略の1つとして掲げていますが
ベトナムでは現地法人が設立されることが多く、早期に黒字化している企業も多くあるのです。
この事業の強みは日本で長い間培った個品割賦事業のノウハウ。
それをベトナムでは二輪車販売で行うという海外展開を行う事で急速に拡大させる事が出来たのです。
信販会社の多くは、海外事業を国内3事業(クレジット・カード・ファイナンス)に続く
第4の収益の柱とし、成長させることを目指しているのです。
日本では今後人口の減少などが予想され、大きなマーケットの拡大が見込めなくなると予想されるのですが、
市場としてアセアンは新たな可能性があり、そこに目を向けたのが海外展開のきっかけとなっているのです。
実際にベトナムで展開するためには、ベトナム国家銀行より、ファイナンスカンパニーライセンスを取得し、
ベトナム現地法人を設立し販売金融サービスを開始する必要があります。
ハノイやホーチミンという主要都市からスタートし、周辺都市に進出。
ベトナムの二輪車は日本の7~8倍の販売市場があると言われているので、
まさにブルーオーシャンの状態なのです。
当初は、現地のスタッフと日本人スタッフとのやり取りで、部門をまたいだ連携をスムーズに行うのが
大変だったり、ベトナム国家銀行からライセンスを受けてビジネスを展開しているものの
新規出店規制があり、取り扱いが伸びないなんて事もありますが、
徐々にその販売のノウハウを培ってきてからは順調に伸ばす事が出来たのです。
今の課題は、債権残高・取扱い件数ともに着実に増加しているものの、未回収率もある事。
それを如何に低水準に持っていく必要があるかによります。
そして、二輪車の個品割賦事業の成功は、ベトナム国民向けにクレジットカード事業に拡大。
二輪車の販売金融事業やバイクローン完済者向け無担保証書貸付などの既存優良会員を対象に
カードの募集を開始するなど、広がっています。
クレジットカードは初年度2万枚、以降、毎年3万枚、4万枚と増加しており、
日系企業での海外展開の成功例となっているのです。
よりベトナム国家銀行と細かい仕様などを確認しながら、更なる拡大をしたいところです。