海外進出成功事例<日東建設株式会社(土木建設業)/アジアや北欧、アフリカで事業を展開

 

海外進出成功事例として日東建設株式会社様(土木建築業)をご紹介します。

※以下、敬称略

 

日東建設株式会社は、北海道雄武町に本社を置く土木建設業者です(1952年創業 代表・久保元 資本金 2000万円)。直接工事を施工するだけではなく、コンクリートテスター02V4やボルトテスターなど、非破壊の建築検査機の開発や販売なども行い、着実に売り上げを伸ばすとともに、地域のインフラ整備、建設業界の技術革新に貢献してきました。

同社は、企業理念に「地元へ貢献できる企業となる」とともに、「建設分野で新技術を創造し、世界の社会基盤整備へ貢献できる企業となる」ことを掲げています。その理念通り、現在では世界各国で自社開発のコンクリート強度非破壊検査装置などを販売し、日本国内はもとより、世界各地の展示会・商談会などに積極的においてトップセールスを実施しており、各国でインフラ老朽化が進む中、施設の老朽化を懸念する国内外からの需要に応えています。また、2011(平成23)年、英語版ウェブサイト開設とともに米国の検索エンジンを対象にSEO対策を進め、販売を増加させています。

同社が現在普及に熱を入れているコンクリート強度非破壊検査装置の開発は、2000(平成12)年から本格的に始まりました。まず、同年に社内に非破壊調査部門を設け、コンクリート建造物の非破壊診断技術に取り組むとともに非破壊検査装置の開発に着手しました。その後、2003(平成15)年にコンクリートの強度、劣化、剥離を簡便に診断する非破壊検査装置:コンクリートテスター(CTS)の開発が本格化し完成します。そして2005(平成17)年より販売を始めました。2014(平成26)年にはボルト・ナットの非破壊検査装置:ボルトテスター(BTS)の全国販売も開始しています。その業績から、2009(平成21)年には「第3回ものづくり日本大賞」を受賞、2010(平成22)年には「地方発明表彰」で【中小企業庁長官奨励賞】など、数々の輝かしい成果を受賞されています。

もともと地元の建設事業に従事していた同社が海外展開を決めたのは、2001(平成13)年6月に「今後の経済財政 運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」が閣議決定されたことにより、公共事業の受注が激減し危機を感じ、なんとか状況を改善しようと逼迫した様子でETRO専門家に相談したところ、アドバイスを受けて海外展開への後押しとなりました。その後、同社が英語版ウェブサイトを立ち上げたところ、海外からの問い合わせが急増し、2011(平成23)年より、アメリカ、韓国、台湾、イギリスの展示会・商談会参加や、トルコ・フランスでもトップセールスを行い、販売実績が増加しました。まさに「ピンチをチャンスに変える」といったところでしょうか。

現在、韓国、米国、台湾をはじめ、ナイジェリア、シンガポールなど6ヶ所に販売店を設置し、注文の依頼があれば、本社から直接販売先へ宅配便で郵送するか、代理店経由で顧客の元に届くようになっています。

また、2014(平成26)年には、JICA事業に採択され、ナイジェリアに社員を派遣して自社検査機を使用した点検技術の指導などもしています。

同社の開発したコンクリート強度検査装置は、小型で取り扱いが簡便なため、世界で多くの顧客に愛用されています。経営者の久保社長から、海外展開をする際に気をつけることとして、「実際に相手国を訪問し、自分の肌で感じること。誠心誠意の姿勢は、相手に伝わる。スピード感を持って商談を進めること」とのご助言をいただいております。これからの海外におけるビジネス展開が楽しみな企業のひとつです。

(参考/引用元)

・日東建設株式会社ホームページ

http://www.nittokensetsu.co.jp/index.htm

 

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