最近、日本でも人気が再熱し、しいては海外でも注目を集めている製品のひとつに「南部鉄器」があります。

 

 南部鉄器は東北地方の岩手県の伝統工芸品です。昭和50年に国の伝統的工芸品の第1号として指定されました岩手の南部鉄器。17世紀中頃、南部藩主が京都から盛岡に釜師を招き、茶の湯釜をつくらせたのが始まりといわれます。現代では日本の生活スタイルが変わるにつれて、家庭で南部鉄器が使われることは少なくなっておりました。また大量生産で作られた安価な急須にとってかわられ、南部鉄器の生産は衰退していった時代もあります。

 

 南部鉄器の一番の特長は、非常に丈夫で長持ちだということ。丁寧に使えば100年は使えるといわれているほど、耐久性が高く、一番人気の急須でいうと、厚みがあるため温度の低下がゆるやかなので、温かなお茶をゆっくり楽しむことができます。最近では鍋やプライパンなど様々な製品が作られていますが、南部鉄器の表面には小さなでこぼこがあり、使えば使うほど油がしみこんで金属石齢という被膜を作るため、焦げつきなどを防ぎ料理がおいしくできあがるのでその用途も多岐に渡ります。

 

 また南部鉄器というと黒い鉄の重厚かつ古風なイメージもありますが、最近ではカラフルでとてもおしゃれなデザインのものが増えました。Instagramなどでもオシャレな方々が美しい料理のお供として南部鉄器を飾り、そのフォトジュニックな様相から人気も再熱しているように思います。

 

 そんな南部鉄器、今では海外でも人気を博し注目されるようにもなっています。南部鉄器の人気に火がついたのは、フランスでした。南部鉄器の老舗「岩鋳」さんが、1996年パリにある紅茶専門店から、カラフルな急須を作ってほしいとの依頼を受け、海外進出を決断。体内への摂取を考え安全な着色料を使うことを徹底して研究し、3年の年月を経て色とりどりの素晴らしい急須を完成させました。パリで店頭に出されるやいなや、爆発的な大人気となりヨーロッパはもちろん、アメリカや中国など世界中で愛される製品となったそうです。

 

 以下のNECさんが運営されるwisdomに「岩鋳」さんのインタビュー記事が掲載されていますが、この記事の中で岩鋳さんは「海外に出ていなかったら今の岩鋳はない」とおっしゃれています。

・南部鉄器の伝統を守りながらカラフルな急須を開発し、海外進出を加速

https://www.blwisdom.com/lifeculture/interview/innovators/item/9580/9580.html?start=1

 

伝統を守りながらも海外進出という挑戦を続けた事で今の新たな再熱がある。とても素晴らしい事例ですね。

 

 

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