某日本のソフトウェア会社に勤めて、日本のネットカフェの仕組みを海外進出させるプロジェクトを任されたという方からお話を伺いました。

この方は、このネットカフェの海外進出を結果実現させることが出来なかったそうで、その時の経緯を踏まえて反省点などを教えて下さいました。

 

お話を伺ってみて、これはどのサービスにおいても共通して起こりうる壁であったのではないかと感じます。これから海外進出を目論む方も参考になるかと思いますので、ぜひご覧になってみて下さい。

 

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 ソフトウェア企業に勤めていた時、ネットカフェなどのPOSシステムを海外進出させることになり、その時の経験をお話させていただきます。

 

 そもそも海外には日本企業のようないわゆるネットカフェはなく、実態として「カフェにパソコンが備え付けられている」「個室はなくオープン席が主流」など、常にオープンな状態で使用する形態のネットカフェが基本となります。POSシステムの販売とともに、日本固有のネットカフェのノウハウを売り込めば、日本のネットカフェ企業との協賛や、業務連携を通じ日本のネットカフェ企業と相互利益を見込めるとも考えておりました。この時の私は、「一石二鳥だ!システムとノウハウを売れば、お金になる!」とばかり考えていました。

 

 販売先の第一歩として、「フィリピン」に目をつけました。フィリピンには、ネットカフェのような店舗はありますが、日本のように成功し庶民の生活に根づいているような状態ではありませんでした。当初は現地の投資家や、企業からは「国全体としてインフラが揃っていない」ので「ネット犯罪の温床ともなりうる」といった、犯罪を助長させると言わんばかりの、ネガティブな意見が多かったです。インフラが整っていないということは、犯罪が発生した際に、取り締まる手段が少ないということのようでした。しかし、投資家曰く面白い話だから、話だけでも聞きたいということでしたので、販売価格やメリット、デメリットを交えながら、プレゼンや説得を重ねました。日本の過疎地での月間売上げの程度の説明や、その売り上げから考えられる、フィリピンでの月間の売り上げについてなど。また、施設の確保といっても、小規模であることなどを挙げました。

 

 日本でも立地などの条件によって左右されながらも、少なくとも目標数値の80%を超している店舗ばかりでした。その地域での浸透率や、利用者の年齢層、利用者のニーズなどが合致している店舗であれば、目標額の120%は最低でも叩き出せる見込みを考えており私としても結果には自信がありました。

オプションとしてアニメ動画サイトの設立も提案しました。その運営を第三の企業に持たせ、業務連携することで、少しでも国全体として企業の売り上げ貢献が可能であると説明しました。フィリピン国内での企業同士の相互利益にもなるし、日本企業の我々にとっても相互利益になると考えていました。

 

 ですが、結果、資産家は頭を縦には振りませんでした。

初期投資の費用に金がかかりすぎることと、販売実績の見込みが著しく、人材育成が難しいために、運営が回らない、リスクの高いことだと言います。それならばと人件費の削減を提案しました。しかし、最低賃金を割り込む可能性があり、雇用がままならないとのことでした。

 

 話が平行線で煮詰まったため、一旦出直しで距離を置きましたが、それ以来営業せず、海外進出についても色々と見直しとなりました。振り返って考えてみると、人材育成が難しいことと、販売実績の見込みはイコールにならないことでしたし、日本から教育担当者を派遣することも可能でしたが、そういった細かい部分を、最初の営業で説明出来なかったことが敗因だったと思います。最初からノウハウを販売する部分について、ネットカフェ企業と連携しておけば、もう少し善戦出来たと思いました。やはり海外で日本の特徴的な文化を売り込むには、地道な理解を得ること以外にないと感じます。投資家に日本に来てもらい、体験してもらうことで、より説得力を伝えたり、もっともっと細かい落とし込みをして相互理解を深めていくなどもっと出来たことがあったはずだと今でも反省しています。

今後はこの体験談をもとに、問題解決力やマネジメントスキルを培い、もう少しマシな営業が出来るようになりたいと強く思いました。

 

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