膜技術。
一般の人はなかなかピンとこないでしょうか?
この膜技術。日本が世界に誇る技術の一つであることをご存知でしょうか。
有名なのが下水処理など水処理に使う際の膜。
下水処理や海水を淡水化する(潮水を真水に変えたり、泥水をも飲み水に変えることまで出来る)際に重要な鍵を握るのがこの「膜技術」なのです。
ところで、地球は7割りが海や水で覆われる「水の惑星」と言われています。
にもかかわらず、人が口にして飲料できる水資源はわずか0.01%しかないそうです・・。
驚きの数字ですよね。
また世界では人口増加による飲料水の需要増加、環境汚染などによる水質汚染など深刻な水不足問題があり、2000年代の今でも世界の約11億人の人々が安全な水を日常的に飲むことができないとされています。
このような世界の水不足に光を当てるのが、まさに日本の「膜技術」。
日本企業はこの分野の世界市場で6割ものシェアを占め、他国を圧倒しています。
日東電工や東レ、東洋紡などが主たるプレーヤーです。 特に技術的に高度とされ、エネルギー効率に優れている逆浸透膜のシェアは約7割に達しています。
日本は高度経済成長の中で、工業用水の問題や環境汚染の問題と常に向き合い戦ってきました。これら公害問題の克服や社会敵課題への挑戦を乗り越えてきた経験が大きな背景としてある訳です。
また東レや旭化成などが作る半透膜は医療では人工透析に用いられ、高い安全性で多くの病者を治療し続けています。
肝炎ウイルスなどの除去にも、多層の膜を重ねた上で工夫をこらして使われています。
またこの膜技術は環境対策へも広がりを見せております。地球温暖化対策として膜によるCO2の分離への適用が期待されているそうです。
こんな身近に、こんな凄い日本の技術があったとは。私たちの日常と世界の未来を支える日本の技術、もっと知ってみたくなりませんか。