16、7年前、職場の同僚がグリーンティー味のチョコレートを皆に配って感想を聞いていました。
なんでも趣味で、外資系菓子メーカーのモニターをしているのだそうです。
甘い物が大好きな私は、お菓子の新製品が大好きですぐ飛びつきますが、「抹茶」味、しかも外国メーカーと聞いてすぐ、超不味い味だな、とピンときました。
当時、紅茶味もそうでしたが、抹茶フレーバーのチョコレート菓子は、日本国内の物でもとにかく不味かったのです。

先に試食した人は、どの人も顔をしかめては、不味いと拒絶反応を示しています。
私も食べてみたところ、口に入れた瞬間からまず、緑茶をまったく理解してない謎の風味が広がりました。
ホワイトチョコレートのような脂ぎったココアバター感に、分離した抹茶から程遠いざらつく緑茶パウダーらしき苦味がある味わい。
甘いことは甘いのですが、どんなに甘党でもおいしいとは言えない思った通りの酷い味でした。
これなら、アールグレイ風味の薬の様なミルクティー味の方がまだましです。

物凄く不味いと感想を伝えると、やっぱりと笑い転げていました。
この件で、日本の食文化への認識は、外国人には難しいと本気で思ったものです。
しかし、その後10年もたたずに抹茶味のキットカットが発売され、その自然なおいしさに驚きました。
技術の進歩なのか、この頃食品の加工技術の水準が明らかに変わったと感じました。

現在口にする濃い抹茶味のチョコレート、特にキットカットの味は、かなり本物の抹茶を感じさせながらおいしい味となっています。
この味に対する世界の反応は一緒で、やはりおいしいらしく、日本の空港では人気の日本土産になっています。
グリーンティーではなく、あえて「抹茶」が海外進出し人気を博している理由は、お茶の葉全てを粉にして食べるということが、
オーガニックな健康志向にマッチしたことや、禅などの精神性の高い文化イメージへのあこがれもあるようです。

アメリカでの抹茶ブームの火つけは、かのスターバックス、日本での発売だった抹茶ラテのようです。
ちなみに今当たり前に食べられている抹茶アイスは、アメリカからの逆輸入だそうです。
ヨーロッパでも抹茶味は、食にうるさいフランスのお菓子のカテゴリーに登場するなど、評価をモノにしています。

抹茶フレーバーは欧米だけではなく、アジアでも人気です。
ただし、緑茶のペットボトル飲料には砂糖がふんだんに使用されていることが当たり前だった状況下、
抹茶味というのは、甘くて子供の味、というイメージもあるようです。
抹茶味はオトナの味、という感覚の日本とはかけ離れた理解で、茶道で出される薄茶は、ジュースの様に甘い味がするものだと思う人もいたりします。
その一方で、本格志向の緑茶店が日本から出店しているのも事実です。
いずれ謎の類似品やお店が出てくる日も近そうです。

海外進出を果たして成功した日本のお茶屋さんの抹茶の価格は、中国製品の約7?8倍ですが、品質の高さに対する評価は欧米ではしっかりと得られています。
ヘルシーさだけではなく、日本文化の精神性の高さからくるイメージも受けているからで、嬉しい限りです。

 

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