それは、取引先の印刷会社より、プレゼンテーションの案件をいただいた時の話です。

ある地方の大規模な催しがあり、そのポスターデザインを受注しました。

注意点としましては、ヨーロッパのある国から審査員がひとり来日されているので、その人の好みに合うかどうかがポイントだ、ということでした。 もちろん、その人の好みなどは分かりません。 しかし、海外の方から見ても、ユニークでインパクトのあるアイデアは表現できた、ということで提出した後の話なのです。

結果としては、落選でしたが、「海外の審査員の方にはそれなりに評価をいただいたようだ」とお聞きしました。 この話を聞いたときには、正直残念でした。 落選したから、というわけではありませんが“せっかく海外から来日していただいているのに、その審査員が一人では日本人の好みにしか傾かない”と思ったのを覚えています。 これは、落選したことが腹立たしいから、というわけではありません。 海外から招聘した審査員を導入するのならば、せめて日本人の審査員の数と合わせないと、国際交流的な視点が保てない。と感じたのです。

たとえば、100人の日本人の中に外国の方が1人だけでは、外国視点は反映されない、という考え方です。

日本はもっともっと、形だけの交流や接点に捉われるのではなく、意味のある交流を考えなければならない、と考えた次第です。

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