バブル経済崩壊後、失われた20年と呼ばれる長期に渡る不況と更なる円高、デフレスパイラルに苦しめられながらも、ここにきて日本に少し明るい兆しが見え始めています。
自民党の安倍晋三党首が、アベノミクスという経済復活政策を掲げ、4年近くの民主党政権を破って与党に返り咲き2度目の総理大臣となりました。 アベノミクスの2%のインフレターゲット発表により、為替は円高に動き、海外投資家による日本株買いもあって、株価も反転し1万数千円にまで回復し、企業業績も上方修正が増えてきました。
又、日本の技術力や円安傾向もあって、自動車産業ではトヨタやホンダ、ニッサンなどの海外での販売は好調で、トヨタグループは2年連続世界一の販売台数となりそうで、日本
の基幹産業も巻き返しの動きがでてきています。
更に、富士山が世界文化遺産に認定された事や、日本の誇るアニメや漫画などのサブカルチャー文化などは海外で相変わらず人気でもあり、その影響や円安などにより海外旅行者も増加しています。
そして、京都大学の中山教授がノーベル賞を受賞した「iPS細胞による再生医療」の研究も、日本はトップレベルであるといい、赤血球などの再生研究などがいわれています。
しかし、技術力や人間の勤勉さはあっても、問題はエネルギーや資源の無さでもあります。
なにより、エネルギーを海外に依存しており、東日本大震災と原発の爆発の影響で化石燃料発電の需要が増えるとして、ジャパンプレミアムなどという足元をみられたような値段で、
エネルギーを購入しなければならない問題もあります。
しかし、日本近海に眠るメタン・ハイドレートという凍った天然ガスは膨大な埋蔵量も判明してきており、今年の3月には愛知県の渥美半島沖での試掘に成功し、関連会社の三
井海洋開発と日本海洋採掘の株がストップ高になるほどでした。
更に、オーランチキチキなどという石油を生み出す藻の開発などは、大規模にやってみる度量が必要かもしれません。
又、中国に嫌がらせをうけたレアアースも、沖縄や小笠原諸島周辺の海底に存在することも調査で判明しています。
これらを見ても、日本のネックであったエネルギーも、9割近い海外依存からの脱却の可能性がみえています。 日本という国土は狭いものですが、海を含んだその海域を含めるとかなり大きな権益を有する国でもあります。
日本のエネルギー開発は、海洋開発技術にあるのかもしれません。