投稿日: 2017年11月26日

11月23日(木)は サンクス・ギビング当日
Thanksgiving Day 感謝祭、4th Thursday in November

11月24日(金) も「Day after Thanksgiving」
ということで、

米国連邦祝祭日 Federal Public Holiday
となっており、
通常のビジネス、会社、組織は
週末26日(日)までの4連休となります。

もともと感謝祭は、
入植者の一団が農耕を始めたところ上手く行かなかった、
そこをアメリカ先住民の助けで飢餓の危機を脱した、という…、

その感謝を表す目的で
1621年に先住民を招いて収穫を祝う宴会を開いたこと、 又、
神の恵みに感謝して共にご馳走をいただいたこと

が始まりだったそうですが、

現代の感謝祭は、
宗教的な意味合いはかなり弱くなり、
たくさんの親族や友人が集まる大規模な食事会、
といった感じです…。

今年は、日本の「勤労感謝の日」と同じ日でした。

日本の場合は、
その年の新穀を天地の神に供え,
天皇みずからも食する儀式の旧新嘗祭 (にいなめさい) を改めたもの、
呼称はアメリカの感謝祭 Thanksgiving Dayにならったもの、
だそうです。

サンクス・ギビング当日の11月23日(木)は
祝祭日ということで
Grocery Store(食料雑貨品店)や コンビニ、スーパー等、
以前は休業するところが多かったのですが、

このところは、「クリスマス商戦の始まり」と位置付け、
翌日の金曜日・Black Friday (ブラック・フライデー)を待たないで
大々的なバーゲンセールしています。

24時間365日オープンの ネット・ショップ
と共存・競争するには
当然の時代の流れなのでしょう。

この日前後からクリスマス明けの新年早々まで、
こちらではお祭ムードに包まれ、各種催しやバーゲン等、
ショッピングセンターは買い物客でごった返しで、
駐車スペースを探すのにも一苦労です。

我が家の感謝祭は、
米国居住の3人の娘が里帰りして来ました。
家族メンバー5人の揃い組は久しぶりでした。
(2人がペットも連れて来たので 正確には+3 のメンバーなのかもしれません…。)

次女が趣味のMeetUpの仲間との集まりの際に使うゲームを持って来ました。
“What’s yours Like?” という推理ゲームでしたが、
課題・質問が英語で記載されているため、
ヒントを出す側も 応える方も英語を使用しました。
彼らが幼い頃から「家の中では日本語」というルールだったため、
娘たちとの英語での会話は少し奇妙な感じがしました。

今年の年末年始は
……年ぶりの日本で迎える予定なので、
正月気分も兼ねての“ひと夜”でした。

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今週はThanksgiving週ということで、
ビジネスは小休止、といった感じでしたが…、

ノースキャロライナ大学(薬理学部)
The University of North Carolina at Chapel Hill (UNC)
Department of Pharmacology

から先日ようやく注文書が届きました。
2‐3週間前に注文する旨の連絡はあったのですが、
支払い条件で少し確認する必要がありました。

相手が公的研究機関で確かな組織には違いないのですが、
こちらとしては、初めての顧客だったので、
「型通り」信用照会(Credit Reference)情報
を要請していたのです。

信用照会といった場合、通常は、
取引先銀行 と 彼らの取引業者3社のリスト(信用照会先)
を要請するのですが、今回は、(相手側にとって事務手続きが簡便な)
クレジットカード払いを認めることにしました。

大学や米国の政府関係を含む公共機関は
やはり、クレジットカード支払いが一般的ですね…。

それにしても、条件交渉を通して改めて実感するのは、
今回の様に相手が大規模組織であったとしても、
私達が相手の好むオンリーワン製品を提供する限り、
常に優位な立場で話ができる、ということです。

米国大手や政府機関 vs スタート・アップ企業 であっても
オンリーワンは強い、ということです。

「喜ばれるオンリーワン」

これは キーワードであり、
これが 最初から出来ていれば、何かが分かっていれば、苦労しないのですが、
これを 生み出すにはどのようにしたら良いでしょうか?

オンリーワンの 製品 にしても サービス にしても、
全くのゼロからのアイデアというのはほとんどありません。
99%以上のアイデアは、今あるものの「組み合わせ」の産物です。

例えば、
自動運転車 = 車 x 情報通信
スマホ = 携帯電話 x コンピュータ
味噌ラーメン = ラーメン x 味噌

の様なものです。

これを生み出すには、

「関連付ける力」(思考力)

を磨くこと、に尽きます。

一見関係ないものを結びつける、
点と点、部分と部分 を結びつける能力
ということにも関連します。

これは簡単そうに見えて
実際は、日ごろから
努力・トレーニングして行かないとなかなか身に付かないもの、
一朝一夕にいは得られません。

何故なら、
その能力を身に付ける上で、ものの見方に偏りがある。

「邪魔になる二つの要因」があるからです。

即ち…、

(a)現状維持バイアス
(b)確証バイアス

まずは、
(a)現状維持バイアス。

安心・安定を望む、
今までの自分を維持したい。
これは、人間の本能としてとても強力です。

「今まで通りの自分でありたい」
「これまでずっとこうやって来た」
「これで充分上手くできてきた」
「今までの自分を肯定したい」
「今のこの瞬間の自分を認めてもらいたい」…

これらには、
自分で強く意識をしない限り、
打ち勝つことはできません。

何故なら、

このバイアスを外すことは、
不安定な未来に足を踏み入れる、ということであり、
常識の枠を超え「非常識」の世界に入る、ということだからです。

現状維持バイアスがあると、どうしても、
自分の生活、会社、業界 の外にあるものは。

目がついているのに 見えない、
耳がついているのに 聞こえない、
チャンスがあっても 体験したくない、

ということになります。

そして次に、
(b)確証バイアス。

人は何らか信じるもの、信念を持って生きています。
そして、その信念に照らし合わせて、
善と悪、好き・嫌い、楽しい・悲しい、
等の感情が湧きあがってきます。

正しい、好き、楽しい、と感じれるものは
ポジティブな感情を抱きます。

その結果、
正しい、好き、楽しい と確認できるものを探し、
正しい、好き、楽しい と思うものを見たい、聴きたい、触れたい。
と思います。

結果として、
正しい、好き、楽しい と思うものに対し疑いをもたらすものに付いては、
避けたい、見たくない、聴きたくない…、と
排除することになります。

なので、
「やはり、思った通り…」
「ほら、正しい…」と、
自分の信念に沿った内容のモノ、コト「のみ」を
探していることになっている訳です。

これらのバイアスはかなり強力なので、多くの場合、
口先では 「変えたい」と言っていても、
本当は  「変えたくない」と思っています。

だからやはり、
常識の枠内 でしか考えることができない、
現状の枠内 から出ることができない、

という結果になります。

これらのバイアスを突破するためには、

(a)常に異分野に興味を持つ:

直接は関係はないんだけど…、と思うようなモノ・コト
むしろ対極にある様なもの
に敢えて「意識して」触れる。

(b)知識の幅と深さを拡大する:

知識は絶対的に必要なもの。
それも、自分のビジネスに直接関係する知識のみならず、
直接関係ない、或いは、専門分野以外の知識についても幅広く…
しかも、ある程度専門家と話ができる深さのレベル。

目安として…
ある程度の専門家になるには10,000時間の学習が必要だと言われています。
計算上、一日3時間で約10年、8時間で3-4年、ということになります。

従って通常業務をこなす傍ら、
プラス・アルファの専門「的」知識を習得した上で初めて、
「本物のアイデア」
「オンリーワン」
が生まれやすい環境が整います。

二つのバイアスの存在を意識しながら、
それに打ち勝つためにコツコツと
「関連付ける力」という思考力を磨く。

更にそのオンリーワン・アイデアを
具体的なビジネス、具体的な製品・サービスにするためには…、

「実験力」
という行動の習慣を養う必要があります。

実験力とは、
とりあえず、やってみる。
とりあえず、市場に出してみる。

これまでの PDCAサイクル
Plan 計画 - Do 実行 - Check 検証 - Action 改善

は今でも有効です……が、
規模の経済 から 速さの経済 に変わった21世紀では、
これを「高速」で回さないと意味がありません。

世に言う成功者達を見ると…、
彼らの成功パターンは各種各様であり、
どんな人が
「成功する」は 一言で言うことはできません。

いわば、共通点が無く、皆バラバラです。
時代、分野、個性・才能が、皆違うからであり、
その人だからこそ成功した要因があります。

でも、どんな人が
「成功しない」は はっきりしています。

「遅い人」

これは、決断力が無い、という意味であり、
決断する筋肉、心の筋肉が弱いということです。


今、考えています。
今、勉強中です。
今、準備中です…。

殊に20世紀の時代とは格段に時代の流れが速く、
革新的な技術が同時並行で、もの凄いスピードで進んでいる現状況にあっては、
「遅い人」は、少なくとも起業家・経営者には向いていないようです。

完璧を目指すよりまず終わらせろ
Done is better than perfect.
これは、「Facebookのモットーの1つだ」というマーク・ザッカーバーグの言葉

一方、
MBA取得者が憧れる起業家の中で圧倒的な票を集めて1位、
SpaceXやTesla Motorsの経営者で、
「火星移住」「ロケット再利用」等のビッグマウス発言で有名な
Elon Musk(イーロン・マスク)の考え方、行動力、スピード感、生き様 に

今を生きる私達へのヒントを感じる昨今です。

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