イギリスの高等教育専門誌
「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(The Times Higher Education)
が、2017年9月5日に発表した
「THE 世界大学ランキング」(THE World University Rankings 2017-2018)
(2018年:81カ国1102校)によると、
東大は46位、京大74位!
親からもそう言われ続け、私達自身も若い頃からそう信じ目指していた、
「よく勉強して良い学校へ行って…」、
「有名大学」から「有名会社」へ…、
の象徴であるはずの
トップ2の大学が世界の中では、
こんな順位とは…。
(他の大学は200位以内にも入っていないとの事)
小・中・高校から受験勉強を続けて
目指す最高峰が、
世界の中でこのレベルとは…?
(因みに、私の母校・広島大学は)
日本ランキング(2017 統計)では 12位、
世界ランキング(2018 統計)では 601-800位グループ…。
ひと昔前、私達の若い頃…、
或いは又、
30年前にバリバリの現役だった頃の世代の人は、
右肩上がりの経済成長の日本にあって、
「良い学校」「良い大学」…、
の方程式は確かに成立していたはず。
即ち…、
他人よりも良い給料をもらい、
他人よりも優遇された立場で、
経済的にも社会的にもより豊かな生活を送ることができた、
そんな人が多かった…、
ような気がする。
その当時は、
1980年台までは日本の総人口が増えていた。
人口が増える=消費者が増える、
そして
商品の生産者も増えていた…。
という真っ只中にいた。
この好循環で経済も右肩上がり。
だから、
終身雇用・年功序列
も見事成立していました。
でも、
バブル期以降の日本…、
(殊に)
21世紀に入って…、
まして、
人口減少、高齢化社会が顕在化してきた今…、
昔ながらの方程式がそのまま通用するのだろうか…?
即ち、
「人口増加」と「経済成長」
という図式・前提が全くはてはまらない
「現在」
更に、この前提条件がずっとずっと悪化するだろう
「近未来」。
人口減少は、 日本国内需要の減退を意味し、
高齢化社会は、 年金生活者を増やします。
そして、
その高齢者を支える子ども達は減っていく…。
生産年齢・若年人口が減少している…。
(だから、当然ながら)
昔の「良い会社」は、
時代の流れに沿った動きをしなければ、
時代の要求する価値を提供しなければ
即刻退場を命じられる。
しかもその「時代」の流れは速い上、
その波はとてつもなく激しくて大きい!
「良い会社」が「良い会社」であり続けるためには、
「良い組織」が「良い組織」であり続けるためには、
強くて大きい、
頭が良い
ではなく、その時代の変化に沿って柔軟である必要があるようです。
まさしく、チャールズ・ダーウィン の言葉、
『最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である』
環境(の変化)に適応できないモノは生きていくのが難しい、
のです。
まさにそんな時代の真っただ中に
私たちは生きている、ということを
まずもって自覚することからスタートです。
自覚したら、その次は…、
規模や伝統よりも
変化に対応し続ける体質改善の方法を探る。
「組織は人なり」
「事業は人なり」
です。
従って、そのためには
変化に対応できる人財、
近未来を想像できる人財が不可欠、ということです。
日本国内に留まらない「地球人財」とも言うべき人材が必要という訳です。
決して、
従来型・日本国内志向型の
「良い学校」「良い大学」「良い会社」人間
が求められる時代ではなさそうです。
上述の「世界大学ランキング」による採点結果
日本国内トップ、世界46位の東京大学の点数に付いて…、
その内訳は、
(1)学習環境・・・ 72点
(2)教育力・・・・ 80点
(3)研究力・・・・・85点
(4)影響力・・・・ 64点
(5)収益力・・・・ 53点
(6)国際性・・・・ 32点
合計・・・・・386点
(平均・・・・・ 64点)
この平均64点という数字…、
私達の学校の成績では合格点だったでしょうか…?
中でも注目すべきは、
(6)の国際性という項目。
「国際性」とは…、
教員や学生が如何に国際的であるか、
世界中から英知を如何に大学に受け入れ・取り入れているか、
というポイントなのですが、
東大は32点…。、
無残な成績です。
「落第!」と通告されています。
世界から学びに来ていないし、
日本人の教員が日本人を教育している…。
「東大は世界に繋がっていない。」
***
一方、
常勝アメリカ勢に替わって今年トップ・世界1位のオックスフォード大学は
この国際性は96点(総合得点は541点)です。
***
従来型・日本国内志向型の
「良い学校」「良い大学」「良い会社」人間で育った
30年以上前の
親や親戚、学校の先生、予備校の講師達は、
今でも尚、
目指せ!「有名大学(日本国内の…)」です…、か?
今や、求められている人財は…、
その社会環境が
根底からひっくり返っているのに… です。
国内志向型の人間、
或いは又、
所謂、「頭のいい子」
学校の成績が優秀な子、優等生が
もはや
求められていない時代なのに… です。
彼等(昭和時代の教育者たち)
と、彼等から学んできた生徒たちは、
日本の伝統的学歴社会の環境で
(スクスクと何も迷うことなく?)
育ってきました。
(少しだけ、距離を置いて外から見ると)
思考停止状態にも見える彼らは
子どもや生徒たちに、相変わらず
「有名校を目指せ」と言う。
それが今の学校の教育システム(?)だそうです。
今の教育システム…、これは、
日本人の価値観を反映しており、
「平等意識」が強すぎるのでしょう。
未だに「出る杭は打たれる」式に、
上位を伸ばそうという教育ではない。
異才・多様性を育てる風土ではない。
平均・真ん中 に合わせた 授業 で、
平均・真ん中 の枠から 上下に外れた…
とてつもなく成績優秀 であったり
もしくは
創造力あふれる未来の天才
を育てる仕組み・環境ではありません。
或いは、
その分野、もしくは別の分野で
「突き抜けた若者」
を育てるシステムではありません。
そもそも
Educationの
Educate(エデュケート)は
辞書では「教育する」、と(通常は)翻訳されてはいますが、
「教育」と「エディケーション」は似て非なるもの。
Educateの原義は
「外へ引き出す」こと。
本来は、外向きに導き出す、引き出す…。
即ち、
子どもに内在する可能性を引き出す。
能力を導き出す。
と解釈すべきだし、
学校の教育システムも、
学校の点数を上げるために
優秀な子の足を引っ張ったり、引きづり降ろす…
のではなく、
突き抜けた子を応援・称賛する仕組みにする…
その観点から見直してみる必要があります。
昭和の親や先生たちの
環境、古い価値観や常識は、
「今」や「近未来」次世代の人達の
活躍できる世界の環境・常識
とはまるで異なっています。
だから、
未来を託す次世代の子ども達の
夢、能力、可能性、を導き出し、
それぞれが
それぞれの 多様な 好き、幸せや豊かさに向け
一所懸命になれる…。
私たちはそんな環境造りに
貢献できる存在でありたいものです。
そんな環境があってこそ、
活躍の舞台が与えられた時、
社会やビジネスの現場において
上からの要請や命に盲目的に従う人間ではなく、
組織人としても
或いは
企業家としても
「考える」指導者として、
世界・宇宙人財として
「地球社会」の中にあって
他者を導いていけるリーダーとなれるのでしょう。
目指せ東大!
ではなく、
(どのような道であったとしても)
日本の限られた枠組みに留まらず、
全世界対象で活躍を目指せ!
です。
子ども達の 未来の希望、才能を伸ばす。
全力で子どもの夢(興味関心のあること)を応援してあげる。
本人のやりたいことをやらせてあげる。
私たちは、
彼ら彼女たちそれぞれの好きな事をとことん追求していく姿勢を応援する。
飽き尽くすまでやらせたら花開くかもしれない…。
たとえ満開の時期が遅れたとしても、
本人は、少なくともその瞬間瞬間は生き生きとしいるはず…。
昭和の親世代たちには、到底理解できなかったとしても、
(恐らく、ますます分かり辛くなる社会になるでしょうが…、)
その親たちを超えた人財がその中、その環境下から出てくる。
社会の宝、
未来の希望…。
自分たちには、夢半ば…、
果たし得なかった夢に向かって一心に進む…
そんな彼ら彼女たち に育ってくれるよう
そんな彼ら彼女たち の才能を伸ばしてあげれる応援団となる、
それが、
真の「エデュケート=教育」
に繋がっていくのだと思います。
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近未来の2045年は「シンギュラリティー」
(Singularity)技術的特異点
の到来、と言われています。
シンギュラリティーとは
自らを改良し続ける人工知能が生まれ
人工知能が全人類の知能を超える。
技術的観点から、
ある時点を迎えるとそこから社会が著しく変わる。
コンピュータのチップの能力・計算能力が人間の知能をはるかに超える。
その結果これまでの世の中の常識がことごとく変わっていく…。
これを背景に
未来人材、グローバルリーダーを育てるべく
ソフトバンクグループの孫正義社長は、
私財を投じて孫正義育英財団を設立したとの事。
8歳から26歳までの96人に対する支援を決めた、そうです。
~未来を創る若者たちへ~
と題した彼の対談動画を見る機会がありました。
「君たちはどんな未来を創るか」
をテーマに各界を代表する4人が対談。
孫正義: ソフトバンクグループ代表
山中伸弥:京都大学iPS細胞研究所所長
五神真: 東京大学第30代総長
羽生善治:将棋棋士、1996年7冠達成
高き志
異能
人類の未来…
孫さん自身は、
「登る山の決め方、によって人生を決めてしまう」
と言い、
。
松陰や龍馬が熱望して止まなかった「世界を見たい」。
この世界を見るため、体感するため
親類・知人も誰もいないアメリカに16歳で単身飛び込んだ…。
何故ならアメリカには世界中から傑物が集まっているから…。
そして、
今を生きる者、
未来の若者に対して、重要な不可欠な要素。
(a) 英語
(b) コンピューター
である、と断言し、
● 英語は…、
アメリカ人に通用する、ということではなく、
世界中の傑物と気楽にコミュニケートできる。
● コンピューターは…、
自分が今後どのような分野に進むにしても
コンピューターを使わずしてその道の第一人者になることは難しい…、
是非、早い段階で身に付けて欲しい、
と…。
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次女の勤務する学校(シカゴ地区の移民の多い学校)、
彼女のクラス(小学一年生)で
父兄を招いてこんな授業したとの事。
面白そう~!
”Shadow Theater ”
(影絵劇場、とでも訳すのかな…?)
Students learned how to use light to communicate and designed the stage on which to tell their stories.
(生徒は{光」を使って、どのようにコミュニケートし、物語を伝えるのに如何に工夫してその舞台をデザインするか、に付いて学ぶ}
のだそうです。