「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」
は 松浦静山 (江戸時代中・後期の肥前国平戸藩の藩主、剣術の達人(1760-1841)
の言葉で 野村克也元監督(1935-2020)もしばしば引用したとされる
麗澤大学国際学部のジェイソン・モーガン氏という人物がいる
彼の歯に物着せぬ指摘には度々ドキッとするが
なかなかユニークな経歴の持ち主で現在日本在住
米国→日本→中国→米国→韓国→日本
アメリカ人としての視点と日本在住者としての併せ持つ視点で
歴史的文脈を重視した論説を行っている
アメリカ人でありながら母国・アメリカ政府・政治に対し
「期待しない」。。。と、復活することは望めないとの主張を繰り返していた…
共和党とか民主党という立場に身を置かず、そのいずれの党に対しても
グローバリズムや中央集権的な政策に対する批判的な視点と
伝統的な価値観の重要性を訴える姿勢が特徴的
その彼が、今回の大統領選結果に対してどのような見解を示すのか。。。
彼は
トランプ氏が再びホワイトハウスに復帰したことを「驚異的な出来事」とし
選挙結果については、一部メディアがアメリカ民主主義の終焉として報じている中
逆に「アメリカン・デモクラシーの始まり」と捉えている
その理由として
共和党が民主党の選挙不正に対する効果的な対策を見つけたことを挙げている
ではその対策とは?
● フェイク有権者の排除
各州で有権者名簿の徹底的な確認
実在しない住所や商業施設を住所とする不正登録の発見と削除
郵便投票における不正防止
● ポールウォッチャーの導入
投票所での監視体制の強化
弁護士との連携による法的サポート
投票プロセスの適正な実施の確認
トランプ氏の勝ちは
トランプ本人の人気というよりも
バイデン・ハリス政権への不満や
トランプ氏が主張する政治活動への支持が勝因となったと分析
● 第一に移民問題:
「移民」ではなく「侵略」との認識。。。以下の点を指摘
(1) 1日2000人以上が不法に入国
(2) 政治的迫害からの避難ではなく、経済的動機が主因
(3) 国連や現政権・ワシントンのグローバリストが不法移民を助長している実態
(4) 貧困層を政治的な道具として利用していると批判
中国人工作員やベネズエラのテロリストの潜入懸念
不法移民は、アメリカの安全保障に対する脅威
。。。知人のレポートによれば、日本も全く他人事ではない
「メディアに多少取り上げられるようにもなった」と
一部の地域では日本の移民問題は米国やヨーロッパの後追いになりそうな予兆あり
● 第二に経済問題:
モーガン氏はこのYouTubeでは特に言及していないが
https://www.youtube.com/watch?v=vBQyUbRU7KU
食料品など日々の暮らしのモノの物価の急騰は日本とは比較にならない…
このこと…確かに身の回りの値段に関して言えば
あまり敏でない私に変わって、ワイフが日々口にしている
…これは当然エネルギー政策と密接な関係がある
● 暗殺未遂事件については、安部氏暗殺と酷似
ペンシルベニアでの暗殺未遂事件の不自然さ
FBIの捜査における不透明な対応
複数回の暗殺計画の存在…
「ディープステート」という言葉が彼の口からも出てきた
ディープステート(DS = “Deep State”)は通常、国家の公式な政治体制とは別に
国家の意思決定に影響を与える存在を指す言葉
一般には、選挙で選ばれた政府や首相・大統領などの政治指導者の裏で影響力を行使している
官僚、軍、情報機関、企業などの複合的な勢力…
影の政府、影の勢力
既得権益層、利権構造…
などと呼ばれることもある
「影の政府」と言えば、特に日本では「陰謀論」として片付けてしまう人が多いだろう
> 官僚機構:政府機関や行政機関の役人、特に高位の官僚
> 軍隊・情報機関:軍や情報機関の幹部
> 経済的利益団体:大企業や金融業界など、経済的な影響力を持つ団体
> メディア:情報操作や世論形成に影響を与えるメディア企業やジャーナリスト
等…政治や経済における力学のひとつとして考察されるべきものではないか…
いづれにせよ、
トランプ氏はこの「ディープステート」と呼ばれる灰色に濁ったグループ…
20世紀どころか19世紀から根付いていたと考えられるとてつもない組織群に真っ向から挑んでいる…
…それが暗殺未遂事件や弾劾に繋がっていると彼は主張
私もそのように感じる一人…そうでないと、合理的に一連の流れを理解することができないのだ。。。
つじつまが合わない
そもそも何のために78歳の日本流に言えば「後期高齢者」が
こんな途方もない底なし沼のように思える泥沼にわざわざ足を踏み入れようとするのだろう。。。
ふと、この年齢にJAL再建を託された稲盛さんが重なる
「功成り名を遂げた」人の「人生の方程式」は私たち一般人とは全く違うものに違いない…
晩節を汚す可能性の大きいチャレンジはなかなか理解し難い
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稲盛さんの「人生・仕事の方程式」のおさらい…
人生・仕事の結果 = 「考え方」 ×「 熱意」 × 「能力」
この方程式の重要なポイントは:
1. 「考え方」(態度)
– 善悪の判断を大切にする
– 利他の心を持つ
– 謙虚さを保つ
– プラス思考で前向きに
2. 「熱意」(努力)
– 情熱を持って取り組む
– あきらめない姿勢
– 全力で打ち込む
3. 「能力」
– 後天的に磨くことができる
– 学び続ける姿勢が重要
– 経験を通じて向上させる
特筆すべきは、これらが掛け算で表現されていることであり
どれか一つでもゼロならば、結果もゼロになってしまうという考え
考え方 × 熱意 × 能力
この順が大切であり、特に「考え方」を最も重視し
人としての高い倫理観や利他の精神を持つことが、成功への必要条件だと説く
点数を付けるならば
考え方 -100 〜 100
熱意 0 〜 100
能力 0 〜 100
の如く
「考え方」のみ − 100から+100 までの範囲、しかもマイナス点が付いているので
熱意や能力が100満点だったとしても考え方が(僅かであったとしても)マイナスであれば
「人生・仕事の結果」はマイナスの結果になる…という次第
元盛和塾生、稲盛氏に学んだ人でこの方程式を知らぬ人はいない…
その幾多の体験、実例を10数年間学ばせて頂いた今
何とかかろうじて踏みとどまっている私自身の心の拠り所になっている
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稲盛さんとトランプさんでは
全く異なった、むしろ真逆の印象を受けるのだが…
“America First” 自国優先主義を謳ってはいるが
自身のエゴを行動原理として来た生き方で
まるで世界を敵にしてしまうような言葉を平気で使う…
単なる人気取り屋ではないことは確か
心の内を知る由もない故
彼の4年間の実績を振り返る…
口先だけの人間か否か…
彼が掲げた政策方針と実際の行動が一致しているかどうか…
「知行合一」…知識と行動が一致しているか…
「有言実行」…大統領在任中の下記実績「公約の実行」は大きな指標となる
︎減税政策の実施:
選挙期間中に掲げた減税の公約を実行し、2017年に大型減税策を導入
︎移民政策の強化:
不法移民対策として、メキシコとの国境に壁を建設する計画を推進し、移民規制を強化
︎TPPからの離脱:
選挙公約として掲げた環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を就任直後に実行
︎パリ協定からの離脱:
地球温暖化対策の国際的枠組みであるパリ協定からの離脱を決定し実行
︎対中強硬姿勢:
中国との貿易不均衡是正を目指し、関税引き上げや制裁措置を実施
︎中東和平の推進:
イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンとの国交正常化を実現し、「アブラハム合意」として評価された
上記は必ずしも、大勢の人に好意的に受け止められた訳ではない
むしろ、およそ世界中のメディアやアンチにどれだけ叩かれ続けてきたか…
以来、今現在まで8年間ずっと続く。。
尋常な精神力ではない
「何のため?」
名誉?お金? 明らかに違う
名誉もお金もむしろ失った程ではないか?
そうなると権力?
もう既に大統領という究極の目的を果たしたではないのか?
この78歳でこの先何を成し遂げよう、得ようとしているのだろう…?
仮にそれがあったとして
自らの命と引き換えにできるのだろうか?
強烈な「思い」があればこそではないだろうか…
米国民の半数7,000万超人が支え続けて来た「何か」に対する「思い」。。。
「何か」とは。。。
西郷隆盛の残した言葉…
「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。
この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり」
これまで報じられる端々の素行・言動からは
特に日本人、そして女性を中心に
決して前向きに捉えられることはないだろう
私には、これらの情報・噂を
全面的に否定する自信はないが…
同時に
全面的に肯定する。。。?
他者・受け取った情報をそのまま受け取ることの危うさを心したいと願う
この度のメディアの世論調査の偏向ぶりは
世界中の人々に白日の元に晒された
でも、それ以前から
トランプ: 2017.01.20-2021.01.20
バイデン: 2021.01.20-
の具体的事実、実績の比較はできていたはず
戦争を引き起こさなかったリーダー
戦争を引き起こしたリーダー
の違いはあまりに顕著
恐らく。。。
今回は前回・第一回目の大統領任期中と比べ
より本格的、積極的、ドラマティックな政策を遂行していくと思われる
従って
上記の如きDSを中心とする敵愾心に燃えた勢力が
このまま指をくわえて見過ごすとは到底考えにくい
果たして、トランプさんは
来る4年間の任務遂行中無事でいられるかどうか。。。
そもそも
来年2025年1月20日まで無事でいられるかどうか。。。
公約実行を旨とする今後のトランプ政権についてモーガン氏は。。。
スージー・ワイルズ氏の主席補佐官就任を評価
︎ウクライナ戦争の終結への期待
︎ガザでの軍事行動の即時停止を求める姿勢
︎プーチン大統領との首脳会談の必要性
翻って、日本の国としての立場からすれば
トランプ政権のもとでアメリカが内向きになることは
日本が真に自立・独立するチャンスとして前向きに捉えたい
自衛能力の強化・米国依存からの脱却準備の好機と言える
即ち、
自分の国は自分でしっかり守る…
先ずは人の意識・心構え、社会インフラ、サイバーを含む国防等諸体制を整える
天地異変や戦争等の国難に遭遇したとしても被害を最小に留める個々の準備。。
その国防意識のないリーダー
その方向に準備を怠る国
を他者・他国からはどう見えるだろうか…?
殊に自国第一主義を強く打ち出すトランプ氏にとって
自国をリスペクト・大事にしない…
自国にプライドが持てない前例主義…
背骨となる哲学なき風見鶏的行為を尊重してくれること等想像できない…
決して一人前に遇してくれることはない
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●: モーガン氏(ジェイソン・モーガン)
テネシー大学卒業後
名古屋外国語大学、名古屋大学大学院
中国の雲南大学に留学
ハワイ大学大学院で修士号を取得
韓国で英語教師として勤務
日本に戻り、翻訳や講演活動に従事
2014年から2015年にかけて
フルブライト研究者として早稲田大学大学院法務研究科で研究
2017年4月から麗澤大学外国語学部助教を務め、
2020年4月より同大学国際学部准教授に就任
● フルブライト研究者(Fulbright Scholar)」とは
フルブライト奨学金プログラムを通じて選ばれた研究者で
アメリカのフルブライト・プログラムによって資金援助され
特定の学術分野で海外での研究や教育活動を行う機会を得た人物